【道南】 豊富な水利施設設計の経験で北海道農業を支える
水循環のエンジン役、揚排水機場の整備・更新
周囲を海に囲まれ雨にも恵まれた日本では、水はどこでも十分手に入ると錯覚しがちです。しかし狭い国土には山々が連なり、平地はごく僅か、というのも日本の特徴。雨は傾斜にそってあっという間に流れ下り、川筋は谷となって海まで続きます。そのため川から離れた高地や丘陵地帯では水の確保が難しく、たとえ日当たりや風通しの良い農業の適地であったとしても、安定的に作物を育てていくのは困難でしょう。
北海道の山々は最高でも2000m台前半と比較的低い一方、あちこちに低湿地が分布する特有の地形をしています。特に道南地方は低い山々に僅かな平地が分断されており、ダムを設けて広範囲に水を配分するような適地も少ないため、農業用水の確保には苦労の絶えない土地柄です。
一方、長雨や局地的な大雨が降ると、山あいの地形に沿って一気に集まった雨水は、激流となって低地を襲います。2016年夏にも北海道では大きな水害が発生しましたが、近年は特にゲリラ豪雨など雨が一地点に集中的に降る傾向が高まっており、低地では洪水を防ぐため、集まった水を速やかに排除しなければなりません。
このような場合に利用されるのが、ポンプの力で水を押し揚げる揚・排水機場です。水を押し揚げるためには、供給水量の確保やそれに見合ったポンプ機の選定はもちろんのこと、地形や土地利用に応じた水の配分、水路等施設の設計など多岐にわたる検討課題が存在し、さながら地域に新たな水系を創り出すかのごとくです。土地利用と水利用の全体像を把握するマクロな視点と、一筋一筋の水の流れや行き先まで見つめ通すミクロな視点。そんな当社のもつ"総合力"をフルに発揮して、地域の新しい水利用のかたちをデザインし、地域農業の発展を後押ししていきます。
揚水機場 全景
揚水機場 全景
揚水機場 全景
揚水機場 全景
排水機場図
排水機場図
排水機場 全景
排水機場 全景
揚水機場取水工(除塵機付)
揚水機場取水工(除塵機付)
揚水機場取水工
揚水機場取水工
近年の業務実績 <演習場関連>
年度 | 発注機関 | 業務名 | 業務内容 |
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2022 | 別海町 | 矢臼別演習場土砂流出対策 工事調査設計等業務委託 |
砂防堰堤・床固工設計 |
2022 | 厚岸町 | フッポウシ・西フッポウシ川 流域土砂生産源対策現地調査 及び土砂生産源対策施設実施 設計業務 |
渓間工設計 |
2022 | 別海町 | 矢臼別演習場モニタリング調査 経過取りまとめ業務委託 |
深浅測量・水文調査・ 魚介類調査・産卵床調査 経過取りまとめ |
2022 | 厚岸町 | 別寒辺牛川水系河川調査業務 | 水文・水質調査、 イトウ産卵床調査、 魚介類調査 |
2021 | 中富良野町 | 冷水川改修工事 調査設計委託 |
護岸設計 小型水門実施設計 地質調査 |
2021 | 白老町 | 令和3年度施行 バンノ沢川砂防工事 実施設計業務委託 |
地質調査 砂防堰堤及び床固工実施設計 |